コンピューターのセッティングをして「ブーストUP仕様」や
もっといじっているオーナーさんもいると思います。
また、マフラーやエアクリ交換程度のライトチューンを
行っている方も多く、
これからコンピューターのセッティングをしてみようか?と
検討している方もいると思います。
さて、そんなコンピューターのセッティングですが、
現在、多くのショップ等では
「レーシングプラグを使用してのセッティング」を行っていて
これまでの章で話してきましたが
普段からレーシングプラグを使用している方が多いです。
特に、レーシングプラグを使用したセッティング自体は
悪いことではありませんが・・・、
例えば、ブーストUPで「現車合わせ」によるセッティングを
行った方も多いでしょうが、
いくら現車合わせでも、乗り方などは道路状況や天候などにより
刻々と変わります。
また、ブーストが通常より掛かるようになっているからといって、
高回転ばかり使う訳ではありません。
クルマの乗り方は、本当に、その時の状況で変わり
常にレーシングプラグが必要な走りをするわけでは決してありません。
ここまでの章を全て読んでいただいた方なら
もうお分かりだと思いますが・・・、
レーシングプラグを使用してセッティングをしていたとしても、
街乗りをすることが多い人の場合は、低中回転の使用頻度の方が高いので、
通常は、純正プラグを使用することがエンジンにとってベターです。
こう言うと、反論する方もいるでしょうが、
コンピューターのセッティングでは、プラグ自身が持っている
カーボンが燃えてくれる自己洗浄温度の500℃という
プラグの中心電極温度は、決して変えられないのです。
また、レーシングプラグは、どんなにコンピューターをいじってあいても、
あくまでも高速・高回転用のプラグであって、
低回転域には、全く向いていないことを忘れてはなりません。
もし、あなたが既にコンピューターのセッティングをしていて
「レーシングプラグでセッティングしたからレーシングプラグを使用して」と
店側に言われたとしたら、
それは、「間違いだ!」としか言いようがありません!
但し、あなたの愛車は
「サーキットしか走らないし、サーキットの行き帰りはローダー(積載車)!」
というのであれば、レーシングプラグでOKです。
ともあれ、コンピューターのセッティングは、
非常に厳密な方法と思われている方も多いですが、
実は・・・、
コンピューターは、実際に稼働しているエンジンや補器類の
作動具合を信号化してコンピューターに送って計算して、
また、信号を送って作動させているだけに過ぎないのです!
「コンピューター制御」などという紛らわしい言葉があるから
コンピューター主体の考えになってしまっている人も多いですが、
クルマを動かす上では・・・、
あくまでも、実際に動いている機械側が主体であって
「いかにきちんと機械側を動かすか!」ということが、
コンピューターを正しく動かす上でも非常に大切なことなのです。
それに、コンピューターは、
プラグが「純正プラグなのか?レーシングプラグが入っているのか?」なんて、
プラグの熱価数までは分からないし、
熱価数に合わせたエンジン燃焼や点火タイミングを
コンピューターによって常に変えることは、今のところ出来ていません。
だから、いくらセッティングをしていても、
走り方によって、こちらが最適なプラグにしてあげることが重要です。
また、コンピューターのセッティング時に
オイルとプラグだけ交換してセッティングをしてしまう
ショップが非常に多いが、これは、どうかと思います。
それは、エンジンが良好な状態で爆発できるようになるには、
プラグとオイルだけでは良好にはならないからです。
エンジンが正しく爆発でき「快調な状態」と言えるようになる
3大条件は、ご存知の方も多いと思いますが・・・
「良い空気・良い圧縮・良い火花」が絶対条件であって、
これに基づいたメンテンンスをきちんとしない限り、
良好なエンジン爆発は起きません!
どれが一つ掛けても、良い爆発は起きないし、
良好な爆発が起きていないのに、コンピューターのセッティングを行っても、
全く意味はなく、きちんとしたセッティングはできないのです。
よく「現車合わせ」と言って、あなたのクルマの仕様に合わせた
セッティングと言っていますが、
例えどんな仕様だとしても、きちんとエンジンが爆発することこそが
最も大切なことです。
何でも「コンピューター」な時代になっており、
確かに便利ではありますが、 コンピューターで全ては制御できないのです。
◆次の章の「自分の走り合ったプラグの熱価数を知る方法」を
読まれたい方はコチラをクリックしてください!