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前章の「ロータリーエンジンは高温だ!」と言われる本当の原因を解説しました。
その原因については「レシプロとは違った分離型の冷却システムである」と
お話しましたが、エンジンが高温だけに、水温も厳しく
ロータリーは水温が高い
ロ−タリーは水温が厳しい
と、これもまた昔から言い続けられてきました。
実際に、私のところへは、レシプロからロータリーに乗り換えた方々が
「普通に乗っていてもレシプロより、ものすごく水温が高いんですけど
ロータリーってこんなものなんですか?それとも壊れているんでしょうか?」
という、問合せが非常に多くあります。
エンジンが高温なロータリーだけに、水温が厳しいのはですが、
実は・・・、、
RX−7のFD3SやRX−8の冷却水の温度が高温になってしまう原因は、
前章解説した「分離型の冷却システム」以外にも原因があるのです!
その原因について解説していきます。
まず単刀直入に答えから言うと・・・
現代のロータリー車で見られる「ラヂエターの位置の問題」です!
RX−7のFD3SやRX−8は、他車種には見られないほど
ラヂエターがエンジンの位置より低いところに装着されています。
エンジンとラヂエターの位置関係は、冷却水の温度と実は密接な関係です。
普通、水は「上から下」に落ちます。
そう考えると、ラヂエターがエンジンより低い位置についていた方が
有利に思えます。
それは、エンジンの熱を吸収した冷却水が排出され受け止める
ラヂエターが、エンジンよりも低い方がスムーズに流れそうだから。
しかし、それは大気中で流れる水の動きです!
「川や滝」といった大気中に流れる水は、上から下に流れますが・・・、
クルマの冷却水は、大気中で流れているワケではなく
密閉状態の中を冷却水は、動いているのです!
クルマの冷却水というのは、決められて水量を「循環装置」によって
エンジンの熱を吸収したり放熱させて使い、その冷却水は
「水路」という限られた密閉状態のスペーズの中を動いているのです。
本来、水は密閉状態の中を流れたりすることはできません。
だから「循環装置」である「ウォーターポンプ」という、
内部に「インペラ」という羽根があるポンプを回すことで
強制的に冷却水を循環させているのです。
FD3Sのウォーターポンプの内部の画像。
レンガ色のガスケットがついている方に「インペラ」と呼ばれる
羽根がついており、回転させて冷却水を循環させている。
しかし、強制的にウォーターポンプで冷却水を動かしても
やはり密閉状態の中を冷却水が動いていることには変わりなく
大気中を流れる水のようにスムーズに流れてはくれません。
本来、密閉状態の中で冷却水がスムーズに動いてくれる条件は、
FC3Sのようにラヂエターとエンジンの高さが、ほぼ同じ高さに配置されて、
抵抗ができるだけ少ない状態であることですが・・・、
ボディ形状が斬新でコンパクトなRX−7のFD3SとRX−8では、
FC3Sのようにエンジンとラヂエターのレイアウトを取ることができず
エンジンよりも、かなり低い位置にラヂエターが配置されています。
実際にラヂエターの位置をエンジンルームから確認することは
困難なほど下にあります。
だから、水温が厳しいのです!
水温と言うのは、エンジンの熱の影響もありますが、
ラヂエターとエンジン位置関係における影響も大きいのです。
それは・・・、
ラヂエターとエンジン位置の高低差が激しいと
その分、抵抗が大きくなり冷却水の動きが鈍くなります。
「抵抗が大きい」といっても、あまりよく分からないので、例えれば
坂道を上り下りするときを考えてください。
下りは、一見ラクに感じますが、実は、歩く速度が早くなる分
足への負担は大きく、ヒザや足首などが痛くなることもあります。
逆に上りの場合は、勾配(こうばい)=角度のある坂を上ると
進行方向とは逆の抵抗が加わるので、息が切れ心臓がバクバクしたり
足へも負担をきたします。
このように上り下りによって、歩く速度域は変わりますが
いずれも「負担」があり、この負担が「抵抗」というわけです。
但し、この坂道を上り下りする時、普通は、空気が十分にある中で動きますが
山の頂上付近などでは、空気も薄くなるので、もっと苦しくなります。
これと同じく、この例で言えば、歩いている人間が「冷却水」と言うわけですが
空気が無い密閉状態の中、さらに「負担=抵抗」という力が加われば
動きは非常に鈍くなって当然です!
なので、エンジンルームからラヂエターの位置が確認困難なほど
高低差がある、RX−7のFD3SやRX−8の冷却水の動きは、
負担=抵抗が大きいので、鈍いのです!
冷却水の動きが鈍いということは、
ラヂエターで冷やされた冷却水と、エンジンの熱を吸収した冷却水の
循環効率が悪いから、エンジンが高温になってしまうのです。
お分かりいただけたでしょうか?
さて、これが「ロータリーの水温が高い」と言われる、原因の一つ目です。
なんだから、エンジンの冷却方法やラヂエターの位置の悪さ等
「荒さがし」ばかりをしているようですが・・・
まだ、もう1つ、水温が厳しくなってしまう原因があります。
その原因は、次の章で解説します。(←次の章の原因が最も最大の原因です)
次は【必見!】水温が高くなる最大原因をご覧ください。
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整備士歴30年以上、ロータリー道20年のメンテナンス専門家「ロータリーDr.石井」が運営する千葉県サンアイワークスのお役立ちWEBサイトです。
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