一般常識をつくがえす「暖気はしてはダメ!」編

 スポーツカーに乗っている方々は、運転をはじめる前に

エンジンを暖める「暖気」を行う方も多いと思います。

 

そして、この「暖気をしてから運転!」というのが一般論。

 

エンジンを暖めることは、もちろん必要です。

 

ただ、この「暖気の仕方」によってはエンジンダメージを

与えてしまうことをあなたはご存知でしょうか?

 

それは、1〜7章で繰り返し言ってきていますが・・・

 

プラグに付着する「カーボン」は、自己洗浄温度の500℃に

速やかに達しない限り、カーボンを焼ききって良い点火が出来ないからです。

 

このプラグの電極面が500℃にならなければ「失火」などが起き

いわゆる「かぶり」という症状になって、

 

そうすると、未燃焼ガソリンによって

燃焼室にとって必要なオイル皮膜などを洗い流してしまい、

疲れているエンジンだと、すぐに「ブロー!」なんてこともあります。

 

だから、速やかにプラグの電極面が500℃に達してくれることが

エンジンにとっては必須条件ですが・・・

 

これがアイドリング状態で放置していたり

ダラダラした運転=いわゆる暖気運転を長く行うと

実は、エンジンはなかなか暖まらないのです!

 

昔のキャブレーターのクルマの時代は、全てがアナログだったので

燃料の補正など一切無かったから、乗り手が今の状況を考え

「暖気」したり、高速道路などを飛ばして来た帰りはクールダウンさせる

運転などが求められていました。

 

しかし、コンピューターの登場により、

現代のクルマは、各部の温度などを感知して計算し

様々な補正をしてくれるので、現代のクルマは昔のように

乗り手が現状を考えなくても大丈夫になりました。

 

特に、エンジン始動時は、水温など全ての部分の温度が低いので

コンピューター側も「早く暖めよう!」とするので

 

燃料の噴射量を抑え目にしていたり、

始動直後のアイドリングも通常より高めにする、など

 

要するにエンジン始動時は、少し負担を掛けることで

エンジンを速やかに暖めるように設定されているのです。

 

エンジンというのは、基本的に負担率が大きいと

温度の上昇が早いから、それを利用してそうしているのです。

 

このように、エンジン始動時に速やかにエンジンが暖まるように

現代のクルマは設定されている理由の一つには・・・

 

プラグの温度を速やかに高めることで「失火」を防いで

エンジンダメージを与えないようにしているからです。

 

要するに、ここまで繰り返し言ってきている

自己洗浄温度の500℃に早く到達させることで

失火の原因となるカーボンを除去させるためということです。

 

が・・・、

 

負担率の少ない暖気をダラダラ行うということは

これと全く逆のことを行っているので、

エンジンが暖まるスピードもゆるやかになるということです。

 

そうすれば、プラグに付着するカーボンも多くなります。

 

実際に暖気を長く行っている方々のプラグを点検すると

「真っ黒」です!

 

プラグが真っ黒な原因については

前章の「自分の走りにあった熱価数を知る方法」で解説していますが

 

いずれにしても、ダラダラした運転ばかりしていることが原因です。

 

もちろん、エンジン始動直後からいきなり「アクセル全開!」は、

よくありませんし、考え物ですが・・・

 

 では、エンジン始動時はどのようにすれば良いかと言えば

 

停車させたアイドリング状態で放置していくことなく

エンジンを始動直後から普通に発信して(すぐに動かしてOK!)

「ごく普通に運転すること!」です。

 

そして、良くても3,000回転しか回さないなどという

ダラダラした運転をしないこと。

 

逆に、負担を掛けようと低シフトで引っ張ることもせずに

スムーズなシフトUPとシフトDOWNで普通に運転することです。

 

そうすれば速やかにエンジン温度は上昇するので

プラグの温度も上昇して失火がおきずらくなります。

 

 クルマの一般論は、実は、キャブレター時代の理論

いまだに常識とばかりに信じられていることが非常に多いです。

 

また、一般論が全て正しいとは限らないのです。

 

全ての機械工学も正に日進月歩と日々進化しています。

 

それなのに、昔の理論が王道を歩いてしまう原因は

一般ユーザーさんに最も接する整備士達などの勉強不足も原因しています。

 

どうぞ、正しい知識を身につけられて

愛車を壊さないようにしていただきたいと願っています。

 

 尚、「正しいプラグの選択方法」の最後のまとめになりますが

 

ここまで解説してきたことは、全て基本的なことです。

 

基本的なことに対して「応用」という考えもあると思いますが

機械という物体に意思はなく、許容範囲はありますが

あくまでも基本に忠実な物です。

 

ですから、基本を無視すれば必ず壊れます。

 

様々なチューニングパーツも星の数ほど販売されていますが

1にも2にも基本が大切であって

基本をきちんとさせることが重要であり、それがメンテナンスです。

 

F1マシーンから軽トラックにいたるまで

基本に忠実な的確なメンテナンスなくして快調、快適に

走ることはできないのがクルマです。

 

そのことを十分にご理解いただきたいと思っています。

自分の走り合ったプラグの熱価数はどれかを知る方法

 自分の乗り方に合ったプラグを使うことは非常に大切です。

 

それは、熱価数が合っていないプラグを使っていると

プラグに付着するカーボンを焼ききって正しく点火できなくなる

可能性が高く、エンジンダメージにも繋がるからです。

 

では、現在、使用しているプラグは、

果たしてあなたの走りに合っているのでしょうか?

 

ここでは、使用して外した「プラグの焼け方」を見れば

現在使用しているプラグが合ってるのか?否か?

分かるので、参考にしていただきたいと思います。

 

まず、外したプラグに「真っ黒いカーボン」が付着している方は

「街乗りばかりが主体か、エンジンの回し方が足りない!」

ということです。

 

これは、そもそもロータリーに限らず、

今ならGT-Rやランエボなどのハイパフォーマンスエンジンを

搭載しているクルマには、元々、熱価数の高いプラグが装着されています。

 

だから、あまりダラダラした走りは向いていないのです。

信号で止まったり、渋滞に巻き込まれたり、

人が出てきて止まったりといった「街乗りばっかり」で、

3,000回転〜回しても5,000回転がせいぜいといった運転だと、

自己洗浄温度の500℃にプラグがなかなか達さず

、カーボンの付着が多くなってしまった証拠ということです。

 

本来なら、このような人は、プラグの熱価数を下げて、

速やかに自己洗浄温度になるようにすることです。

ロータリーエンジンの場合、 

「純正が、9番と7番だから、その熱価数が絶対!」

という訳ではありません。

 

実は、純正プラグでも標準値よりも熱価数の低い、

6番とか8番のロータリーエンジン用も有りもちろん購入できます。

 

いつもプラグが真っ黒な人は、この標準値よりも

低い熱価数の純正プラグに交換する価値が大いに有りで

本来のエンジンの調子が取り戻せます。

 

 また、カーボンの付着ですが・・・、

 

ただ単にカーボンがプラグに付着しているから

一概に「熱価数が合っていない」と言うワケではありません!

 

もし、電極面の四方にある冷却用のすき間などに

沢山の真っ黒なカーボンが溜まっている状態なら、

エンジンの圧縮が低下している可能性が大きいです。

 

それは、エンジンの圧縮が低下している状態は、

言い換えると・・・

 

燃焼室内の混合気の“圧縮漏れ”が起きており、

正しい爆発ができていない状態なので、

 

未燃焼ガス等の弊害でカーボンが大量発生して

プラグに付着してしまいます。

 

いずれにしても、四方にある冷却用のすき間まで

真っ黒なカーボンの付着というより詰まっているようなら、

 

まずは、コンプレッションチェック(圧縮検査)を行い

エンジンのオーバーホールを考えたほうが良いでしょう。

 

さて、次は、電極面が全体的に「キツネ色」に 

なっている場合もああります。

 

これはご存知の方も多いと思いますが、

プラグがきれいに焼けている証拠で

「キツネ色に焼けたプラグ」と言われる状態なのでです。

 

あなたの走りとプラグの熱価数のマッチィングが良いので

今後も定期的に交換して、2年に一度程度はプラグコードも

交換するようにしていれば良いです。

 

この外したプラグの状態の判断は・・・、

レーシングプラグだろが純正プラグだろうが、

全く一緒なので頭に入れておくと良いです。

 

また、自分にあった熱価数を探す上でも重要なポイントとなります。

 

 次に交換サイクルですが

交換サイクルに関しては、走り方によって非常に左右されますが

 

熱価数が合っていることを前提としているのと

一般的な走行で純正プラグを使用している場合で

私どもが多くのRE車の点検を行ってきている実践的な根拠から言うと

 

“5,000キロに一度”は交換していただきたいです。

 

 これが、レーシングプラグを使用していてスポーツ走行等の

激しい走行を行っている場合は、走行直前に交換し

場合によっては、走行中でも交換が必要なこともあります。

 

ちなみに、レーシングプラグは、純正プラグのように

耐久性なども無視して作られているプラグなので

こう言った意味からも、普段使用するのは不向きなプラグなのです。

 

 次に、プラグの点検方法ですが

 

自分で行う上での注意点は、

必ず、4本のプラグを全て外して状態を見ることです。

 

これは、プロの整備士でも絶対に全てのプラグの状態を

確認するのは鉄則です。

(整備士歴33年の私でも必ずやっています!)

 

もし、点検をプロに依頼した場合で、

点検状況を直接見れなくても遠巻きにでも見れるなら

 

プラグを全て外して状態チェックをしているか?どうか?を

逆にあなたが、担当整備士の点検方法をチェックしてください。

 

もしくは、点検の様子を確認できず話だけで対応する工場なら

「プラグは全部外して見ていただけたのですか?」と

必ず聞いて見てください。

 

ロータリーエンジンの場合は燃焼室が常に動いているので

ガス濃度も常に変わっているます。

 

だから、4本のプラグの劣化具合や焼け方など違う場合も多く

前後のローターハウンジングの圧縮具合などが違う場合など

先ほど話したプラグの状態が全く違うこともあり

 

エンジン内部の状態を知る上で役立つので

ご自分で点検してもプロに依頼しても必ず4本チェックすることは

非常に大切なことなのです。

 

このようなことを知っていれば

当然全てのプラグのチェックを行うのが普通ですが

1本しか見ないのであれば、その整備士の知識と

腕前はたいしたことがないという判断材料にもなります。

 

しかし、プロの点検の現状ですが・・・、

 

全てのプラグを外して点検することは

残念ながら非常に少ないのが実態のようです。

 

実は、私は、ディーラー等で働いている整備士Tの方々の

技術指導も行っていますが・・・、

 

プラグの点検をさせると90%以上、

1本だけ外して状態をチェックしており

全てのプラグを外してチェックすることは極マレです。

 

これには毎度驚かされるのと、

「基本を舐めている」としか言いようがないのですが、

(基本は、どのエンジンも全てのプラグを外して点検です。)

 

1本のプラグだけでエンジンの状態など分かるはずも無く

他のプラグが全部同じ状態とは言えないのです。

 

よく覚えておいてください。

 

 次に交換時についてですが、

エンジンが熱いうちのプラグ交換は絶対に避けることです。 

 

エンジンが熱い状態だと火傷する可能性も高いのと

金属も熱によって冷えている時より柔らかくなっているので、

プラグホールのネジ山を舐めてしまうことがあるからです。

 

プラグホールのネジ山がなめてしまうと

いくら快調なエンジンだとしてもオーバーホールするしかなくなるので

特に要注意です!

 

 ご自分で作業をする派の方、作業はプロに依頼している方と

様々だと思いますが、これまで話してきたことが基本です。

 

自分の愛車は、結局、あなた次第で変わります。

 

プロに任せている方も、そのプロの技術力や見極めや知識が本物なのか?

これまで解説してきたことなどを元に判断してください。

 

よくネット上などで「あそこの店はこうだった!」というような

口コミのような情報もありますが、

 

あなたに少しの基礎知識があれば

本物のプロかどうか見極めることもできるのです。

 

どうぞ、ご参考にされてください!

 


◆最後の章「一般常識をくつがえす暖気はしてはダメ!」を読まれたい方は

 コチラをクリック して下さい! 

 

 

コンピューターのセッティングとプラグの関係

 コンピューターのセッティングをして「ブーストUP仕様」や

もっといじっているオーナーさんもいると思います。

 

また、マフラーやエアクリ交換程度のライトチューンを

行っている方も多く、

 

これからコンピューターのセッティングをしてみようか?と

検討している方もいると思います。

 

 さて、そんなコンピューターのセッティングですが、

現在、多くのショップ等では

 

「レーシングプラグを使用してのセッティング」を行っていて

これまでの章で話してきましたが

普段からレーシングプラグを使用している方が多いです。

 

特に、レーシングプラグを使用したセッティング自体は

悪いことではありませんが・・・、

 

例えば、ブーストUPで「現車合わせ」によるセッティングを

行った方も多いでしょうが、

 

いくら現車合わせでも、乗り方などは道路状況や天候などにより

刻々と変わります。

 

また、ブーストが通常より掛かるようになっているからといって、

高回転ばかり使う訳ではありません。

 

クルマの乗り方は、本当に、その時の状況で変わり

常にレーシングプラグが必要な走りをするわけでは決してありません。 

ここまでの章を全て読んでいただいた方なら

もうお分かりだと思いますが・・・、

 

レーシングプラグを使用してセッティングをしていたとしても、

街乗りをすることが多い人の場合は、低中回転の使用頻度の方が高いので、

通常は、純正プラグを使用することがエンジンにとってベターです。 

 

こう言うと、反論する方もいるでしょうが、

 

コンピューターのセッティングでは、プラグ自身が持っている

カーボンが燃えてくれる自己洗浄温度の500℃という

プラグの中心電極温度は、決して変えられないのです。

また、レーシングプラグは、どんなにコンピューターをいじってあいても、

あくまでも高速・高回転用のプラグであって、

低回転域には、全く向いていないことを忘れてはなりません。 

 

もし、あなたが既にコンピューターのセッティングをしていて

「レーシングプラグでセッティングしたからレーシングプラグを使用して」と

店側に言われたとしたら、

 

それは、「間違いだ!」としか言いようがありません!

 

但し、あなたの愛車は

「サーキットしか走らないし、サーキットの行き帰りはローダー(積載車)!」

というのであれば、レーシングプラグでOKです。

 

 ともあれ、コンピューターのセッティングは、

非常に厳密な方法と思われている方も多いですが、

実は・・・、

 

コンピューターは、実際に稼働しているエンジンや補器類の

作動具合を信号化してコンピューターに送って計算して、

また、信号を送って作動させているだけに過ぎないのです!

 

「コンピューター制御」などという紛らわしい言葉があるから

コンピューター主体の考えになってしまっている人も多いですが、

 

クルマを動かす上では・・・、

 

あくまでも、実際に動いている機械側が主体であって

「いかにきちんと機械側を動かすか!」ということが、

コンピューターを正しく動かす上でも非常に大切なことなのです。 

 

それに、コンピューターは、

 

プラグが「純正プラグなのか?レーシングプラグが入っているのか?」なんて、

プラグの熱価数までは分からないし、

 

熱価数に合わせたエンジン燃焼や点火タイミングを

コンピューターによって常に変えることは、今のところ出来ていません。

 

だから、いくらセッティングをしていても、

走り方によって、こちらが最適なプラグにしてあげることが重要です。 

 

 また、コンピューターのセッティング時に

オイルとプラグだけ交換してセッティングをしてしまう

ショップが非常に多いが、これは、どうかと思います。

 

それは、エンジンが良好な状態で爆発できるようになるには、

プラグとオイルだけでは良好にはならないからです。

 

エンジンが正しく爆発でき「快調な状態」と言えるようになる

3大条件は、ご存知の方も多いと思いますが・・・ 

 

「良い空気・良い圧縮・良い火花」が絶対条件であって、

 

これに基づいたメンテンンスをきちんとしない限り、

良好なエンジン爆発は起きません!

 

どれが一つ掛けても、良い爆発は起きないし、

 

良好な爆発が起きていないのに、コンピューターのセッティングを行っても、

全く意味はなく、きちんとしたセッティングはできないのです。

 

よく「現車合わせ」と言って、あなたのクルマの仕様に合わせた

セッティングと言っていますが、

 

例えどんな仕様だとしても、きちんとエンジンが爆発することこそが

最も大切なことです。 

 

 何でも「コンピューター」な時代になっており、

確かに便利ではありますが、 コンピューターで全ては制御できないのです。 

 


◆次の章の「自分の走り合ったプラグの熱価数を知る方法」を

  読まれたい方はコチラをクリックしてください!

ロータリーエンジンには「純正プラグ」と「レーシングプラグ」のどちらが合っているか?

 これまで多くのロータリー車の点検を行ってきていますが・・・

  • 街乗りがメインなのにコンピューターのセッティングをしているから
    普段からレーシングプラグを使用している

  • 純正プラグを使用しているけど、4本共に同じ熱価数を使用している

  • プロジェクタープラグ(Pプラグ/白金製)の方が長持ちすると
    聞くからPプラグを使用している

などなど、使用しているプラグはクルマによって様々です。

また、専門ショップのチューナーが提唱するプラグについても

色々な意見があり・・・、

 

ユーザーとしては、

一体どれが正しいのか悩むところではないでしょうか?

 

そこで、このページでは・・・、

  • 「純正プラグ」と「レーシングプラグ」の基本的な違い
  • どのような状況なら純正プラグが良く、
    レーシングプラグはどのような時に使うのか?

                              などを・・・

分かりやすく前ページの復習もしながら解説していきます。

 それでは、まず「純正プラグ」についてですが、

 

純正品は、街乗りしたり高速を走ったり、雨の日も天気の日も、

様々な状況で対応できる・・・、

 

「誰でもどんな状況でも点火できるように」と設定されているのが、

純正プラグというわけです。

 

純正プラグの熱価数は、純正番号だと長くて分かりにくいので、

ロータリー用の純正品プラグを作っているNGK社の熱価数で言えば

 

RX−7のFD3S、FC3S、RX−8に至るまで

リーディング側が7番・トレーリング側が9番です。

この熱価数は、一般的なファミリカーより高い)

 

さて、では何でわざわざ熱価数が違うプラグを使用しているのかは、

「ロ−タリーエンジンとプラグの負担率と劣化、熱価数の真相」

でも話していますが

 

先に点火をするリーディング側は点火の主導権を握っており

それだけに「力」が必要で、どんな状況下でも点火できることが条件です。

 

よって、すぐにプラグが暖まり自己洗浄温度の500度に速やかに達し

きちんとした点火ができる「低温向け」のプラグが求められるので

 

リーディング側は熱価数が低い「7番」が使用されているのです。

 

トレーリング側は、当然、次の動きになるので、熱価数が高い

「高温向け」の方を装着しているのです。

 

これが純正プラグの熱価数の違いですが、 

とにかく純正プラグは、かなりオールマイティなプラグです。

 

仮に、エンジンをいじっていてチューニングしている車でも

リーディング側が先に点火し、トレーリング側は後の点火という

点火順は変わらないし、

 

普通に運転する限りは、自己洗浄温度の500℃に

速やかに達した方がベストなので、

コンピューターのセッティングをしてブーストUPとかを行っていても

純正プラグを使っていた方が、絶対に良いのです。

 

 私がこう言うには、実はもう一つの理由があるからです。

 

それは・・・、

 

ロータリーエンジン用の純正プラグは、

一般的なレシプロエンジン用のプラグに比べて

非常に形状に優れているからです。

 

このことをご存じでしたか?

 

では、ここで一般的なレシプロエンジン用のプラグの

電極面の写真を見てください。 

plug01.jpg

 

 上記の画像の通り、中心電極と外側電極共に1本で、

これが一般的なプラグ形状です。

 

この一般的な、細い中心電極から火花が出て、

その火花が最も外側にあるR型した「外側電極の先端」に、

ビッビビーィっと伝わって、点火されるのですが、 

この中心電極から出る火花は、

必ず外側電極の先端に飛んでくれるとは限りません。

 

外側電極の根元に飛んでみたり、飛ぶ場所は様々で、

確実に外側電極に飛ぶとも限らず、

点火ミスが起きることも十分にあるのです。

 

このようなデメリットとも言える一般的なプラグを

ロータリーエンジンに使用するには問題があります。

 

それは、 ロータリーエンジンは、

燃料の噴射量がレシプロより多く、どちらかと言えば、

混合気の燃料が濃い状態に近いので、

プラグが点火できる条件において、不利なのです。 

 

だから、通常の一つの電極しか持たない一般的なプラグ形状では、

失火する可能性が更に高くなってしまうので、

失火しないようにロ−タリエンジン用純正プラグは

独特な形状となっています。 

 

ロータリーエンジン用純正プラグの形状をご存知の方は

多いでしょうがここでご紹介しておきます。

re_plug01.jpg

 

 上の写真を見ていただければ分かる通り、

ロータリーエンジン専用純正プラグは一般的なプラグとは全く異なり、

1本の電極“軸”ではなく電極“面”言った方が良い形状です。

 

どうして、こんな中心電極の回りを外側電極がグルっと囲む形になったのかは、

先に話した通り燃料による失火が起きないよう、

中心電極から出た火花をどこでも受けることができて、

シッカリとした火種となるよう、このような形状になっているからです。 

 

10Aや12Aと言った昔のロータリーエンジン用のプラグは、

中心電極を囲む外側電極に全く切り込みはなく、

360℃外側電極といった形状でしたが、(12Aは年式による)

 

これだとプラグ温度が上がり過ぎてしまうため、

現在のように4か所の切り込みがあり、

冷却できるようになりました。

 

 さて、次に「レーシングプラグ」ですが、

ロータリーエンジン用のレーシングプラグの形状は、次の画像です。

racing_plug.jpg

 中心電極の周りに外側電極がグルっとあるのは同じですが

画像では分かりずらいが、中心電極が非常に細く、

燃焼ガスが溜まる部分も無いに等しいので、完全な「冷え型プラグ」です。

 

レーシングプラグを街乗りなど普段使いしている方も多く見受けます。

その方々に「なんで普段からレーシングプラグを使っているのか?」と

理由を聞くと

 

大抵は・・・

 

「レーシングプラグを使ってコンピューターのセッティングをしているから」と

お決まりのような答えが返ってきます。

 

コンピューターのセッティングとプラグの関係は、

この次の章で話しをしますが・・・、

 

コンピューターはあくまでも各部品の作動状況を信号として受取り

状況を計算して、再度、信号を送っているだけのことなので

最も重要なのは「各部品の役割がきちんと果たしているか?」

ということです。

 

プラグのことを話すと「点火時期がどうの・・・」と言われ

コンピューターの話になりがちですが

 

点火時期をコンピューターで変える以前に大切なことは

きちんとプラグから点火ができているか?ということです!

 

それを分かっていただき、レーシングプラグについて

もう少し説明しますが、

 

レーシングプラグは、そもそも、

普段の走りなんか全く想定されて作られていません!

完全に高速・高回転用であって、

 

エンジン出力が大きい=燃焼室の内部温度が高い時に

発揮できるようしか作られていないのです。

 

その証拠に熱価数の高いレーシングプラグは、

自己洗浄温度の500℃に達するのは、非常に遅く

純正プラグなどの熱価数の低いプラグに比べると 

 

なんと・・・ 

 

4倍以上もかかる のです!  

 

そんなプラグで街中や渋滞などを走ったらどうでしょうか?

 

当然、なかなか自己洗浄温度に到達しないから、

プラグに付着するカーボンを焼いて消滅させることができないから、

正しい点火ができなかったり、失火などのトラブルが起きてきます!

 

 失火などの点火系のトラブルが起きると

燃焼室内部は、燃えなかった燃料が残ることになります。

 

そうすると、燃料=ガソリンは非常に強い成分なので、

燃焼室内の潤滑を洗い流してしまい、最悪は、エンジンブローもあります。

 

このように、4倍も自己洗浄温度に達するのが遅いレーシングプラグを

日常的に使用する事は、非常に危険であり、

不向きなことをお分かりいただけたでしょうか?

 

あくまでもレーシングプラグは、サーキットをガンガンと走る等

「ほとんど全開で走ってます!」といったエンジン回転域を

想定して作られているプラグということだということです。

 

ちなみにですが・・・、

 

普段からレーシングプラグを使っているオーナーの車を点検すると、

100%と言って良いほど、プラグは真っ黒でエンジンの調子が非常に悪いと

「お決まりのパターン」となっています。

 

また、サーキット走行を行っている方の中には

サーキットの行きも帰りもレーシングプラグを使っている方も多いですが

 

行き帰りのダラダラ運転で付着した沢山のカーボンは、

サーキット走行時に、自己洗浄温度の500℃に達しても

カーボン量が多すぎて焼ききれません!

 

ですから、必ず、サーキットの行き帰りは「純正プラグ」を使用し

サーキット走行を行うときだけレーシングプラグを使用することが

エンジンを守る上で大切なことです。

 

そう少し言わせてもらうと・・・、

 

非常に速くサーキットを走るユーザーが増えてきていますが、

そんな方でも、走行ばかりに目が向いて、実際に走ってくれる

愛車への労わりが少ない場合が多いです!

 

正直、こういった方々は、

走りが速い故に「純正品では容量が足りない!」と思い

社外パーツやチューニングにばかり目が向いていることが多いですが

 

サーキット走行をするなら、行き帰りのプラグ交換程度の

愛車への気使いは必要で、そんなこともできないのなら、

サーキットなんか走らないことだと私は思います!

 

サーキット走行は、それでなくてもクルマに大きな負担を掛けるから、

普通よりも何倍も細かいメンテナンスが必要なのです。

 

一般的にサーキットをガンガン走られている方のほうが

点検やメンテナンスをコマ目に行っているイメージがありますが

 

実態は、逆なように思えます。

 

私のこれまでの経験でしか言えませんが

サーキットをガンガン走っている方のほうが点検などもほとんど行わず、

自分の考えだけで対処している場合が多いです。

 

もし、あなたがサーキットをかなり走られる方なら

ここで一度、愛車への対応を振り返って欲しいと思います。

 

 さて、最後に、このページのまとめをします。

 

街乗りなどの普通走行が多い方の場合は、

例え、ブーストUPなどのコンピューターチューンを行っていても

「純正プラグ」の方が適しています。

 

ちなみに、コンピューターはレーシングプラグを使っているのか?

純正プラグを使っているのか?ということまでは判断できません。

 

繰り返しになりますが、コンピューターよりきちんとプラグが

点火できることの方が最優先です!

 

 また、レーシングプラグに関しては、

あくまでも高回転域を多様する時のみ使用してください。

 

一般道でもガンガン走る方もいるでしょうが

それでも、一般道の走行の場合は、信号で止まったり、

人をよけたりなど、低速域を多様するので不向きです。

 

 次に、「Pプラグ(プロジェクター」と言われる白金プラグについては

持ちが良い!寿命が長い!と言われ、

それを信じて全く交換しない方も見受けますが・・・

 

Pプラグでも自己洗浄温度は全く変わりなく大量にカーボンが付着すれば

失火を招きます。

 

また、Pプラグを使用している方で、交換をいつ行ったか定かではない場合は、

カーボンが大量に付着しておりプロが外さないとプラグホールが駄目になり、

最悪はオーバーホールが必要になるケースもあるので気をつけてください。

 

それから、純正プラグで4本ともに同じ熱価数を使用している

ケースもありますが、これは危険です。

 

燃焼室内のプラグの電極面が出るプラグホールは

熱価数の威力に合わせて設計されています。

 

レーシングプラグの場合は、同じ熱価数を4本使いますが

これは、あくまでも完全にエンジンが暖まり、高回転時の

エンジンの動きだけを想定して作られた構造なので問題はありません。

 

純正プラグの場合は、プラグ自体の温度を早く暖ため自己洗浄温度に

速やかに達して点火威力を低回転時でも引き出している構造なので、

中回転以降に同じ熱価数だとエンジン不調を引き起こします。

 

ご注意ください!


◆この次の章の「コンピューターのセッティングとプラグの関係」を読まれたい方は

  コチラをクリックしてください。

ロータリーエンジンにおけるプラグの負担率と劣化、熱価数の真相について

 ロータリーエンジンは「プラグが一つの燃焼室に2本ついている」

話を前半で話をしましたが・・・、

 

そのプラグを点火させる方法自体は、

レシプロエンジンと特に変わりはなく同じ方法です。

 

また、ロータリーエンジンもレシプロエンジンと同じように

 

「吸入→圧縮→膨張(爆発後)→排気」の4行程が1サイクルで、

燃焼室内の作動自体は同じですが、

 

三角型のローターが、まゆ状のローターハウジング内を回転しているので、

ご存じの通り、常に他の部屋が2ツあり、

上記の4行程1サイクルが同時進行で稼働しています。 

 

従って、ローターが1回転すると、3回の爆発が起きるので、

点火も3回になりますから消耗も激しくなり、

レシプロエンジンより、プラグの受ける熱量等の弊害も、かなり大きいです。

 

そのプラグが受ける負担量は、

レシプロエンジンも様々な形式があるので比較するエンジンにもよりますが、

 

おおよそ・・・

 

レシプロエンジンより約2倍相当になります!  

 

ですので「プラグをまめに交換するように」と言われているのです。 

 

 また、この負担量がレシプロエンジンのプラグより大きいので、

プラグに付着する「カーボン」と呼ばれる「電極面の汚れ」が

プラグの劣化の進行速度もレシプロより厳しいのが実態です。 

 

それは、カーボンは、基本的に

「混合気の空気と燃料の比率が燃料の方が濃い状態」の時に

発生してしまう物質のことで、ロータリーもこれは同じですが、

 

ロータリーエンジンの場合は、

燃焼室でエンジンオイルが一緒に燃えるので・・・、

 

エンジンオイルの質が悪くスス状のスラッジ(カーボン)が発生しやすいオイルや、

劣化したオイルを使用していると・・・、

 

エンジンオイルが燃焼したときに発生するスラッジ(カーボン)が

プラグに付着してしまうのでロータリーエンジンは

プラグの交換と良質なエンジンオイルを使用することが要になります。

 

この他にも、実は・・・、

 

「プラグの熱価数」が走り方にあっていない場合も

カーボンは発生します。

 

 プラグのことを話す上で「熱価数」は、

非常に重要なので、ココから先はさらによく読まれてください。

 

そもそも、このやっかいなカーボンは、

純正プラグだろうがレーシングプラグだろうが

プラグの中心電極の温度が500℃になると

自然に燃えて無くなります。

 

この「500℃」という温度を「自己洗浄温度」と言われています。 

 

要するに、プラグの中心電極が500℃という自己洗浄温度に達して

カーボンを焼き取りながら点火できれば、

カーボン付着による失火等が起きずにベストな状態で点火ができるのです!

 

 

そして、この自己洗浄温度と熱価数は密接な関係で

自己洗浄温度の500℃に達するスピードの度合いを

表している値が「熱価数(ねっかすう)」と言うワケです。

 

 熱価数の値については・・・、

 

数字が低い方が「低温向け」で、一般的に「焼け型プラグ」と言われ、

燃焼ガスにさらされる面積や、ガスが溜まる部分を大きくして、

放熱をおさえることにより「プラグが直ぐに暖まる構造」になっており、

 

自己洗浄温度の500℃に、より速やかに達して、

低速時でも不要なカーボンを焼きながら除去して点火しています。 

 

これに対して・・・、

 

熱価数が高い「高温向け」は「冷え型プラグ」と呼ばれ、

燃焼ガスにさらされる面積や、ガスが溜まる部分も小さいので、

熱の害を受けにくく放熱も早いから

 

「プラグ温度が上昇しにくい構造」になっているので、

自己洗浄温度の500℃に達するのも遅いので、

高速、高回転にならないとカーボンを除去しながら点火することはできません!

 

以上のように、低温型プラグだろうが高温型プラグだろうが

プラグは自己洗浄温度に達して、きちんと点火できることが大切です!

 

尚、自己洗浄温度は「下限温度(げげんおんど)」とも言われ

この逆に「上限温度」もあります。

 

この上限温度は、950℃が限界でプラグの中心電極が

これ以上の温度になると・・・

 

プラグという電極がなくても勝手に燃焼室内で点火し爆発してしまう

「プレイグニッション現象」という、エンジンに大きなダメージを

(ひどい場合はブロー)起こしてしまいます。

 

以上のようにプラグの許容範囲は、500℃〜950℃で

この許容範囲温度を適正に保つためにも

 

エンジン温度の対策を施すことは、エンジンの寿命につながると言えます! 

 


 

◆次の第3章のロータリーエンジンには純正プラグとレーシングプラグ

 のどちらが合っているか? 」を読まれたい方はコチラから!

 

ロータリーエンジンにおける燃焼室とプラグの関係

 プラグの役割は、みなさんご存知の通り

「燃焼室に圧縮された混合気(空気と燃料が混ざった気体)に

プラグで点火させて爆発させる」といった働きです。

 

これは、ほとんどの方が知っているでしょうが、

ロータリーエンジン燃焼室に出ているプラグは、

一体どうなっているのかご存でしょうか? 

 

ここでは、ロータリーエンジンに特化して解説しているので

ロータリーの構造だけになるりますが、

 

燃焼室内に出ているプラグとの関わりを知ることが、

プラグの正しい知識を身につけるにあたって非常に大切

重要なことなので解説しておきます。

 

まずは、 ロータリーエンジンの燃焼室にプラグは

一体どのように出ているでしょうか?

 

実際の写真と、手書きの体裁の良い図ではありませんが見てください。

haujing.jpg

plug_kaisetsu.jpg

 

いかがでしょうか?

写真の方は、誰でもお分かりの通り、

燃焼室内のプラグの電極面の穴の大きさが全く違います。

 

そして、手書きの方の図は(良く見ないと分からなくて申し訳ない)

プラグの電極面が両方共に燃焼室に直接的に顔を出さずに、

引っこんでいる状態なのが分かります。

 

この形状は、RX−7もRX−8もロータリーなら共通です。

 

 これは、一体どうしてなのか?

まずは、何でプラグが燃焼室に顔を出さずに引っ込んでいるのかは・・・、

 

ローターの回転によってガス等の漏れが起きないように

気密度を保っている3か所の頂点にある

アペックスシールとプラグが接触しないようにしているからです。

 

次に、ローターハウジング内のプラグの穴の大きさの違いが

なぜ違うか?解説します。 

 

まず、プラグの点火順番ですが・・・、

 

ローターの回転方向は常に「時計回りの右回転」で、

最初に点火するのは、リーディング側(下側)の方で、

やや遅れてトレーリング側(上側)が点火します。

 

この点火順は、どんな時も同じですが

「点火のタイミング(点火時期)」は、様々な運転条件で変わります。

 

hosoku_banner.gif 

※点火タイミングは、吸気容量を司っているスロットルボディの後ろにある

「スロットルセンサー」がアクセル状態を計測してコンピューターに送って、

点火のタイミングを変えている。

こういった点からも、スロットルボディが正しく動くようにすることは重要だ。

 

 

それは、発進時や坂道を走る時や平らな一本道を走る時など、

クルマにかかる負担などが刻々と変わるから、

 

常に同じように点火して、常に同じ爆発力では、

力不足の時もあるし、そんなに力が必要ではない時もあるからです。

 

用は、この「常に変わる運転条件で爆発力を変える必要がある」から

プラグの穴の大きさも変えています!  

 

また、1つの燃焼室に対して2本のプラグがありますが、

このうち主導件を握っている方のプラグは、リーディング側です。 

 

リーディング側は、最も混合気が圧縮され、

ガス濃度も最も濃い状態の中での点火をする方で、

 

シッカリとした爆発をさせるために存在しているプラグなので

常に強い点火を要求されているので、プラグの電極面も

トレーディング側よりかなり大きいプラグホールとなっているのです。

 

ですので「トレーリング側」は、補佐的なプラグと思ってもらえば良く、

よってプラグのホールも小さいのです。

 

しかし、低速〜中速時などは、

 

重いクルマを動かし始めたり、坂道を上る時など「より大きな力」を必要とするので、

ほぼ同時に近い状態でトレーディング側も点火することにより、

爆発威力を大きくすることで負担がのしかかるクルマをスムーズに動かしています。

 

このようにトレーリング側のプラグは、補佐的な物ですが、

点火タイミングによって爆発威力を変える大きな役割も果たしています。

 

  さて、次に、中速〜高速時の話をしましょう。

 

中〜高速域になると、

クルマは、完全に「動きと走り」が共に「波に乗っている状態」なので、

低〜中速域になる時ほどの大きな力は要らなくなります。

 

簡単に言えば「余力で動いている状態」となるので、

トレーリング側のプラグは、さらに補佐的になります。 

 

なので、トレーリング側の点火のタイミングも

低〜中速域になる時よりも、 緩やかになって

「最後に肩を少し押してあげる程度の力で十分」になりますが・・・

 

これが、リーディング側のようにトレーリング側も大きなプラグの穴で、

早いタイミングでどんどん点火すれば

過剰な力によってエンジンダメージにつながるので、

中〜高速域でも、プラグの穴が小さい方が良いのです。

 

いずれにしても、プラグの穴の大きさと点火タイミングがかみ合って、

爆発力をコントロールしているのです。 

 

少々複雑な話しでしたが、このような話をすると頭デッカチになって

“何にもしない評論家”になってしまう傾向があり、

それでは、愛車が快調にならなくては無意味なので補足しますが、

 

ここまで解説したプラグの作用が正しく機能するのは、

「あくまでも、良好な爆発条件が整っている上」ということで、

 

結局は、あなたご自身が愛車をきちんとメンテナンスしなければ、

正しい機能は有り得ないことを忘れないでください。 

 

 尚、サーキット等で激しい走行をする人は、

速度域が目まぐるしく変わるので、点火の上でも厳しいので

常にベストコンディションを保てるようにすることが何より重要になります。 


 

◆次の第3章ロータリーエンジンとプラグの負担の関係、劣化、熱価数について 」を

 読まれたい方はコチラから!

 

ロータリーエンジンは燃焼室になぜ2本のプラグがあるのか?

 

 一般的なレシプロエンジンの場合は、1つのシリンダーに対して

1本のプラグが装着されています。

 

要するに、1つの爆発する部屋に1本のプラグという訳です。

しかし、ロータリーエンジンの場合は、

1つの燃焼室に2本のプラグが装着されています。

 

これはどうしてなのでしょうか? 

 ロータリーエンジンも燃焼室内の混合気が爆発するのは

「上死点」と言われる付近での爆発となります。

 

この「上死点付近」の時、燃焼室内の混合気は最も圧縮された状態で、

その容積量は、最少値となります。

エンジン構造の差やプラグの点火時期は、若干レシプロと異なりますが、

爆発工程は、特に変わりなく

「吸入→混合気の圧縮→爆発→排気」と同じではありますが・・・、

 

レシプロエンジンのように1つの燃焼室に対して1本のプラグ

による点火ではないのは、燃焼室の形状がレシプロとは違うからです!

  

レシプロは、シリンダと言う狭い部屋に混合気が圧縮され

燃焼室が動くことはありません。

 

しかし、ロータリーエンジンは・・・、

 

三角型のローターの側面が燃焼室になり燃焼室の形状が縦に細長く、

しかもローターは回転しているから、その形状と容積が常に変化しています。

このよに燃焼室が動いているから、

あらゆる走行条件でも常に最適な爆発が起きるように、

1つの燃焼室に2つのプラグを設けているのです。

ただ、2本のプラグが同時に点火して同じ威力だと、

燃焼室が高温になり過ぎ弊害が起きるから、

燃焼室の形状に合わせて縦に2本プラグを設けて、

それぞれのプラグの点火のタイミングを変えているのです。

 

  基本的にファミリカーより過酷に走るスポーツカーであっても、

どんな人が乗っても、どんな状況でも正しく動くように作られているのです。


 

◆次の第2章ロータリーエンジンにおける燃焼室とプラグの関係」を

 読まれたい方はコチラから!

不調車が続出しているRX−8・・・その実態と原因を斬る!

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RX−8は「ファミリーでも使えるスポーツカー」というコンセプトで

現代ではめずらしい「観音開きのドア」という変わったクーペスタイルで

“コンパクトボディでも乗り降りが楽”と、

 

RX−7などの完全スポーツカーとは違う方向で

平成15年から販売が開始されました。

 

そのマツダの販売路線からか、 

昔、若かりしころにスポーツカーに憧れた世代の方から

若いファミリー層までと幅広い世代の方々が乗っているRX−8。

 

それはそれで良いことだと思いますが・・・、

 

RX−8あまりにもメンテナンスされず

ものすごく不調なクルマが多いのが実態です!

 

私どもが見る限りになりますが、

RX−8の方々のメンテナンスと言えば 

せいぜい量販店やディーラーでオイル交換する程度。

 

点検も新車購入時についてくる「無料点検」を受けたか

安さで勝負する「車検証の更新だけ」したような車検を受けており

本格的な点検を受けたことは無い! 

っといったRX−8オーナーさんが多すぎです。

 

 

もっと突っ込んで言うと、

不調で当店へ訪れ異常が見つかり修理の話をしても

ほとんどの方々がきちんとした修理をしません。

 

なぜ、RX−8のオーナーさん達は、

日ごろ行う日常メンテナンス等をを行わないのか?

 

  • ついこないだまでファミリカーに乗っていたせいか?
  • 「メンテナンス」などする気は毛頭無いのか?
  • 「完全壊れたときに修理すれば良い!」と思われているのか?
  • そんなに今のクルマは壊れない!と思っているのか?

 

そこは、非常に疑問ですが・・・、

 

世界で唯一のロータリーエンジンは、

「特殊なエンジン」であり、それに見合ったメンテナンス等を

行わないと痛い目に合います!

 

ちなみに整備士歴33年、ロータリー道20年の

「ロータリーDr.石井」と呼ばれている私が断言しますが

 

ロータリーエンジンは普通のレシプロエンジンより

何もしなければ寿命が短い!

 

この事実をRX−8のオーナーの方々はご存知でしょうか?

 

「ロータリーは温度が高い!」とか「ロータリーは壊れる」と

おそらくお聞きになったことがあると思います。

 

そしてRX−8を購入されるとき

「エンジン大丈夫なの?」とセールスマンに聞いてから

買われた方も多いのではないでしょうか?

 

その答えがどのようなものだったかは分かりませんが

先に言ったようにロータリーエンジンは特殊で

何もしなかたったらレシプロエンジンより寿命は短いです!

 

その原因は・・・、温度です!

 

ロータリーエンジンが高温と言われる本当の原因をご存知でしょうか?

 

実は、ロータリーはレシプロとは全く別の冷却方法です。

 

レシプロエンジンは種類こそあれ、エンジンの冷却は

エンジンオイルと冷却水又は空気の両方で同時に

エンジンの熱を吸収して冷却しています。

 

しかし・・・、ロータリーエンジンの冷却は、

 

エンジンの中心部はエンジオイルだけで冷却。

エンジンの外周部分が冷却水だけで冷却。

 

このようにエンジンオイルと冷却水の両方で冷却する

レシプロエンジンと全く違い、

 

ロータリーエンジンは、

エンジンオイルと冷却水が別々のところで冷却している

「分離型の冷却」がロータリーエンジンの冷却システムなのです。

 

エンジンオイルと冷却水(又は空気)の同時で冷却するのと

それぞれ別々に冷却するのではどちらが有利でしょうか?

 

答えは誰でも分かると思いますが

それは両方一度に冷却する方がより冷えます。

 

しかし、ロータリーエンジンは構造上どうしても

同時冷却ができません。

 

もちろん、日常的にすぐに壊れてしまうほど

エンジン温度が上昇してしまうことはありませんが・・・

 

機械という物は、繰り返す高温によって

徐々に構成部品の変形などにより壊れるのです。

 

それでなくても冷却システムが通常よりおちるロータリーエンジン。

 

できるだけ日常的に温度対策を行うことはエンジン寿命を

長くすることは言うまでもありません。

 

エンジンの熱によって動くクルマですが、

その熱がエネルギー源ともなり、その逆に壊れる原因ともなる。

 

温度は、エンジンだけでなく他の部分も弊害を及ぼします。

 

このようにロータリーエンジンは特殊なのです。

 

そんなRX−8なのに、適当なメンテナンスや点検をしていいれば

クルマは不調になって当然です。 

 

だから、多くのRX−8が不調におちいっているのです!

 

この事実を私どもは、もっと知ってもらいたいと思い

このページを設けています。

 

これを読んでいただき、どう受け止められるかは

正直分かりませんが、事実は事実です!

 

そして、ロ−タリーエンジンは特殊であることを

もっとRX−8のオーナーさん達に認識していただきたい!

 

更に・・・、

 

そんな特殊なエンジンを搭載したクルマを

きちんと点検したりメンテナンスできるのは・・・・

 

“技術力のある職人”=“スペシャリストな専門家”

にしかできないことを訴えます!

 

ハッキリ言いますが、

様々なクルマを広く浅く取り扱う「ディーラー」や「量販店」では

そんな職人はいません。

(「ディーラーについての実態」はコチラをクリックしてご覧下さい。)

 

もし、あなたが「ガン」になったらどうしますか?

 

私だったら「助かりたい一身」で、

スペシャリストな専門医のところで

「的確な診察を受けた上で的確な治療」をお願いします。

 

クルマだって同じです。

 

色々な診療科を取り扱う総合病院のような所よりも

専門医にみてもらった方が、原因も速く分かり何より治りも速い!

 

ちょっとの変化も見逃さず、大きなトラブルを起こす前に

未然に防いでくれるのが「スペシャリストの専門医」です。

 

例えば、オイル交換をする際、

あなたが今行っているお店では、きちんと他の部分も見ながら

オイル交換しているでしょうか?

 

それとも「ハイ!交換終了しました。いくらになります!」と終わっているのか?

 

よく思い出してみてください。

 

この対応の違いこそが、

「専門医か?普通の並みの医者か?」ということなのです。

 

どんなことも「専門」な所にはかないません!

 

例えば、ファミリーレストランでも昨今お寿司は食べられますが

やっぱり美味しいのは、こだわりの職人によって作られたお寿司です。

 

ネタやシャリの吟味、ネタのさばき方、にぎり方、

より美味しそうに見える盛り付け方、など・・・

 

正に職人技で作られたお寿司は

ファミリーレストランや回転スシでは味わえないウマさがあります。

 

クルマも全く同じです。

 

例えば、ディーラーの場合で言えば・・・、

 

確かに、あなたのお乗りのクルマを販売しているメーカーですが

同メーカーのクルマは沢山あります。

 

だから、ディーラーの整備士達は、様々な車種に

対応している都合上「そのクルマの専門家」ではありません。

 

もちろん他メーカーの整備士達よりは接触率は高いでしょうが

ディーラーの整備士達の実態は“広く浅く”ということです。

 

要するに、ファミリーレストランのように

何でもある程度、様々な国の料理は揃っているけど

「ものすごく絶品!」というワケではないのとディーラーは同じです。

 

ディーラーに勤めている整備士達の中には

私のところへきて勉強をしている熱心な整備士もいるので

決して、ディーラーを全否定するつもりはありません。

 

ただ、ユーザー側も「そのお店の特色」というものを

もう少し考えるべきだと思います。

 

先にも言いましたが、何でも専門職にはかないません。

 

それは、毎日毎日、一つの物だけを突き詰めているから

専門職にはかなわない。当然のことです。

 

クルマの整備士は、クルマを整備する専門職とも言えますが

それでも、様々車種に対応しているのと一つの車種だけに絞って

整備しているのでは雲泥の差があります。

 

これまで私が話してきたことは、

よく考えてみれば非常に当たり前のことですが・・・、

 

一般ユーザーの方は「クルマのことは分からない!」という

認識が先になってしまうので、当然のことが抜けてしまいます。 

 

特にRX−8のオーナーさん達は、この傾向が強いようです。

 

と言うと・・・

「じゃー、RX−7に乗っている人はくいうことが分かっているのか?」

と反論されたくなるでしょが

 

RX−7に乗っている方々が、

全員こういったことを分かっているワケではありませんが

 

それでもRX−7は「完全なスポーツカー」なのと

RX−8よりも歴史がある分、日常メンテナンス等の意識レベルは

RX−8に乗っている方々より高いのは事実でしょう。

 

RX−8に乗られているオーナーさん達も

どうか的確なメンテナンスや点検の重要性に早く気がついて頂き

快調への第一歩を踏み出して欲しいと思います。

 


「ロータリーDr.石井」と呼ばれている私が行う徹底した点検を

  一度受けて「現状」を把握したと思う方はコチラをクリック!

 

 

 

「RX−8を維持する秘訣」をお教えします!

 現在、マツダで唯一、ロータリーエンジンが搭載されている車輌がRX−8。

平成15年に販売が開始され「どんなクルマかな?」と期待を胸に

私共も新車のRX−8を購入しました。

 

それから早7年(現在平成22年なので)

 

多くのRX−8を見てきましたが・・・ と言いたいところですが、

RX−7の数に比べると、

 

「メンテナンスを行う!」とか「快調にしたい!」という

RX−8オーナーが非常に少ないようで

 

毎月の点検台数は、RX−7よりもかなり少ないのが現状です。

 

そのRX−8オーナーの意識の現われか

現在、RX−8は非常に不調なクルマが多い!

 

そして、更に問題なのは・・・

 

トラブル箇所が見つかっても修理をきちんと行う方が少ない!

ということです。

 

この状況が反映されてか、

私共では中古車の取扱いも、ご依頼があれば行っていますが、

RX−8の中古車市場の価格は想像を絶するほど安い”です!

 

それは、クルマの状態が悪いから。

 

特別、事故等を起こしていなくても、市場価格が安いのです。

 

中古車市場価格で判断することもありませんが、

いずれにしても、RX−8の現状は最悪です。

 

そして、なぜか・・・

RX−8の多くのオーナーさん達は、ネット上の様々な情報を鵜呑みにして

その結果、愛車を不調にしてしまっていることが多い。

 

なぜ?そんな状態になってしまっているかは

正直なところよく分かりませんが、

 

私としては、RX−8についての正しい情報が

現在、あまりにも無さ過ぎてユーザーさん達が困惑気味なのでは? と感じています。

 

そこで、私は、少々辛口な部分もありますが、

RX−8を維持していく上で最も必要な事を不定期になってしまいますが

現場から得た生の情報を分かりやすくまとめて出していこうと思います。

 

現代は「情報社会」とも言え、大量の情報が流出している時代ですが

なかなか正しい情報は得られないのが現状です!

私たちサンアイワークスでは、整備歴30年以上、ロータリー道20年の

ロータリーDr.石井が、 長年現場で培ってきた経験豊富な実践と

正しいクルマの理論に基づき、ユーザー様に役立つ情報を提供しています!

 

正しい知識を身につけて、自分の愛車は自分で守りましょう。  

 

◆RX−8用お役立ち情報はコチラ


 ・不調車が非常に多いRX−8の実態と原因を斬る
            
「RX−8オーナーへ警告!」はコチラから!

 

 

RX−7・RX−8に合った正しいプラグの選択方法について

 「プラグ」についても雑誌やインターネットなどで様々な情報があり、

ショップによっても意見が違うのが実情で、どれが正しいのか?

ユーザーにとっては分かりません。 

 

実際に点検等で当店へ初めてご来店されるクルマのプラグを見ると

「レーシングプラグ」だったり「純正」だったり「イリジウム」だったり

それはそれはマチマチです。

 

そして「なぜ?そのプラグを使用しているか」と伺うと、

皆さん一応に・・・

 

「〇×△では、これが良いと言われたから!」とお答えになります。

 

では、プロショップやディーラー等ですすめられたプラグが

本当にあなたのクルマの仕様にあっているのでしょうか?

 

そう言われると非常に疑問なはずです。

 

ある程度のことは知っているつもりでも、

実はプラグについても“知っていそうでよく知らない”

のではないでしょうか?

 

だから、行った先のお店の言うがままになってしまうのでは?

 

このページでは、そんなユーザーのみなさんに

プラグの基礎知識を身につけてもらい、

少しでも愛車の調子を整えてもらう目的で解説しています。

 

さて、あなたは、今、プラグのことをどのくらいご存知でしょうか?

よく言われているのは

 

  • ブーストアップしているなら、普段でもレーシングプラグが良い。
  • ロータリーは、レーシングプラグの方が良い。
  • 価格の高いレーシングプラグの方が良い。
  • 街乗りの時は、純正プラグの方が良い。
  • プラグ番号の最後に「P」がつくプラグの方が寿命が長い!

                                   などですね。

 

こうして見ると、本当に様々ですが、

一体どれがロータリーエンジンにとって適しているのでしょうか?

 

しつこいようですが、

専門店の言うことが本当に正しいのでしょうか?

 

プラグは、クルマが動くために必要な“エンジン爆発の火種!” 

 

そんな重要な役割をしているプラグ。

 

だから・・・、

 

基本的なプラグのシステムから理解して、

適切に使うように心がけたいものです。

 

プラグがそのクルマの仕様にあっていなくて

不調におちいっていることもシバシバあります! 

 

さて、あなたのクルマは大丈夫でしょうか?

 

このページでは、できるだけ分かりやすく、丁寧に

ロータリーエンジンにおけるプラグのことについて解説していきます。

 

尚、長くなりますので、

それぞれのコンテンツをページごとに分けてあります。

 

下記に各ページのタイトル名を表記していますので 

順番にクリックして読まれてください。


◆下記のタイトルをクリックされて順番にお読みください!

 1、ロータリーエンジンのプラグは何で1つの燃焼室に2本のプラグがるのか? 
 2、ロータリーエンジンにおける燃焼室とプラグの関係
 3、ロータリーエンジンとプラグの負担率と劣化、熱価数の真相について
 4、ロータリーエンジンには純正プラグとレーシングプラグのどちらが合っているのか?
 5、コンピューターのセッティングとプラグの関係
 6、自分の走りに合った熱価数を知る方法
 7、一般常識をくつがえす「暖気はしてはダメ!」編